スタッフ今堀です。
以前は「メガネを掛けたくない」という女性の方が圧倒的に多くて、お店にメガネを作りに来られても“内心は嫌々”という方が多かったのですが(汗)、最近はそうでもなくなってきました。
楽しそうにメガネフレームを選ばれる女性のお客様が多いです!
「メガネなんて嫌。絶対コンタクト(レンズ)!」という女性が昔は多かったのですが、最近は「コンタクトをやめてメガネにしたいんです」という女性のお客様がよくご相談に来られます。
老眼をきっかけにそう思われる方が多いようで、40~50代の女性のお客様からの相談が大変増えており、非常に嬉しい限りです。
老眼世代の女性はコンタクトからメガネにすることでいろいろと良いことがありますので、今日はそれについてお話ししたいと思います。
(眼鏡店のスタッフなので業界寄りの意見も若干入っておりますが、その点はお許し下さい。)
・メガネは目(角膜)に優しい
40代になると老眼が始まるだけでなく、実は涙の分泌量も減っていきます。
涙液が減ってくると目が乾きやすくなり、コンタクトの取り外しがしにくくなったり、長時間コンタクトを付けていることが苦痛になってきたりします。
こうした理由からある程度の年齢になるとコンタクをやめてメガネにされる方が多くなります。
詳しくはこちらのサイトをご覧下さい。
コンタクトと違ってメガネは目(角膜)に直接触れないので、メガネが原因で角膜の表面を傷つけたりする心配もありません。
メガネのレンズは目全体をカバーしてくれるので、春先なら花粉が目に入るのを防いでくれますし、冬は風が直接目に当たって目が乾燥するのを防いでくれます。
もちろん、目とレンズの間に隙間があるので完全に防げるわけではありませんが、目の前にレンズがあるだけでだいぶ違います。
・紫外線や有害な光から目や目元を守れるレンズも
最近のメガネレンズはUVカットはもちろんですが、可視光線の中の短波長光を一部カットする機能を備えたレンズもあります。
たとえば、東海光学のルティーナというレンズは、レンズ素材に特別な染料が練り込んであり、400〜420nm(ナノメートル)の光を効果的にカットすることで、網膜の黄斑部にあるルテインという色素が劣化するのを防いでくれます。
また、目そのものだけでなく、目元の肌にダメージを与える近赤外線を約50%カットしてくれるレンズコートもあります。
こうしたレンズやレンズコートを活用することで、目の健康や目元の美肌対策を行うことができるのもメガネの利点の一つだと思います。
※あくまでもそういう効果があるということで、これらの商品を使うことによって必ず眼疾患が予防できたり、目元のシミ・シワができなくなるということではありません。
・早めにメガネや遠近両用レンズに慣れておくと後が楽になる
メガネはレンズが目から離れており、コンタクトで見ている時とは見え方が異なります。
また、レンズ自体もコンタクトに比べるとかなり大きいので、周辺部分を見ることによって歪みを感じやすくなります。
コンタクトをやめてメガネをメインで使うためには、まずはこうしたレンズの違いによる違和感に慣れる必要がありますが、年を重ねれば重ねるほど慣れるのが難しくなります。
そして、40歳を過ぎると段々と老眼の症状を自覚するようになりますが、その頃からメガネをメインで使うようにし、早めに遠近両用レンズに慣れておくとその後がすごく楽になります。
遠近両用レンズは一枚のレンズの中に遠くを見る度数と近くを見る度数が入っております。
この度数差のことを「加入度数」といいますが、この加入度数が大きくなるほどゆれや歪みが大きくなり、慣れるのが難しくなります。
老眼の初期の加入度数が小さい時期、つまり遠く・近くの度数差が小さい時に、サポートレンズや遠近両用レンズを使い始めると、違和感も少なくて慣れるのも楽です。
早い段階で遠近両用レンズに慣れることができれば、老眼がさらに進行して加入度数が強くなった後でもそれほど違和感を感じることなく使うことができます。
・メガネならお顔を引き締めて見せたり、若々しく見せることもできる
メガネは鼻の上に鼻パッドが当たったり、側頭部を抑えられる煩わしさも確かにありますが、メガネならではの利点もあります。
それは、お顔の印象を変えることができるということです。
メガネを掛けることによってシワやくすみなどを目立ちにくくしたり、お顔を引き締めたり、若々しく見せることもできます。
・メイクアップ効果を考えてデザインされたメガネフレームあります
レディースフレームの中にはメイクアップ効果も考えてデザインされているメガネフレームもあります。
デザイナー自身が女性であり、どうすれば女性のお顔に関するお悩みを解決できるかを考え、フレームのデザインはもちろん、サイジングやフレームカラーまで計算してデザインされている、そんなメガネフレームもあります。
たとえばこちらのフレームは、目尻の部分だけキュッとリムのラインが上がっており、見た人の視線が目尻の部分に自然に向かうことで、リフトアップ効果が生まれるように考えられています。
また、メガネ初心者の方ほど、肌馴染みの良いカラーの方が目立ちにくくて良いと思われるのですが、お顔のたるみが気になり始めるミドルエイジの場合、肌馴染みの良いカラーを当てるとお顔の印象がぼやけてしまう場合もあります。
目を縁取るようにレンズの周りに少し濃いめのカラーを入れることで、お顔を引き締めて見せることができます。
・目元のクマやくすみを目立ちにくくしてくれるカラーレンズもあります
カラーレンズというと遮光というイメージがありますが、最近では目元をきれいに見せるためのカラーレンズというのもあります。
たとえば、東海光学の肌美人BEAUTE(ボーテ)というカラーレンズは、色彩学を取り入れて開発された女性のためのカラーレンズです。
レンズに薄いカラーが入ることによって目元を美しく見せることを目的としており、目元のくすみをカバーしたり、クマを目立ちにくくするようなカラーが使われております。
こちらは同じく東海光学から発売されているマイトーンカラーというカラーレンズです。
ブルーベース、イエローベース、それぞれのカラーが用意されており、目元を明るく見せる効果が期待できます。
レンズの上下でカラーが異なるハイブリッド配色となっており、メイクの様な効果が期待できます。
老眼世代になるとお顔のお悩みも色々増えて来ます。
お化粧ももちろん大事ですが、メガネフレームやカラーレンズを上手に活用していただくことで、お顔の印象をもっと素敵に見せることができます。
・老眼世代には今の自分に合ったメガネ選びが大事!
先日も、「コンタクトをやめてメガネにしたい」というお客様が来店され、「今の自分に合ったメガネ」を作っていただきました。
10代や20代の若い方であれば、流行のフレームを掛けていればそれなりにさまになりますが、老眼が始まる大人の女性の場合はそうもいきません。
服でもそうだと思いますが、齢を重ねた今の自分に合ったメガネ選びが重要になります。
雑誌などでよく見かけるような人気ブランドのメガネも、全ての人に似合うわけではありません。
(プロのモデルさんが掛けるから素敵に見える?)
一人ひとり顔の形、目や鼻のパーツの大きさだって違うので、自分に似合うメガネを見つけることが大事だと僕たちは考えております。
本格的に老眼の症状が現れる年齢になると、どうしても若い頃に比べて肌にツヤがなくなり、くすみが出てきます。
顔色を明るく見せたり、表情を引き締めるようなカラー選びも、老眼世代と若い世代とのメガネ選びの大きな違いの一つです。
カラフルな色や目立つ色は敬遠される方も多いですが、自分に似合う色を少しだけ、たとえばフレームの一部分だけとかに、ちょっと取り入れることでお顔がパッと明るく見えたりすることもあります。
当店は流行のデザインにだけこだわるのではなく、いろんな世代の女性のお客様に魅力的だなと感じてもらえる、そんな眼鏡フレームを取扱い、ご提案させていただいております。
もちろん、自分たちの思いやこだわりもありますが、接客させていただく中でのお客様の反応や意見を大切にしながら、メガネ選びのお手伝いをさせていただいております。
「今まではずっとコンタクトにこだわってきたけど、これからはメガネにしてみようかな・・・」
「コンタクトをやめてメガネにしたいんだけど、どんな風にメガネを選んだら良いのかわからない・・・」
そんな風にお考えの方がおられましたら気軽にご相談下さい。
長い文章となってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました!
スタッフ今堀
1級眼鏡作製技能士(旧SSS級認定眼鏡士)。ユーザー目線で書く(少しマニアック?)ブログ記事も人気で、ブログを読んで来店されるお客様も多い。