その目の疲れ、ブルーライトカットのメガネで大丈夫?

スタッフ今堀です。

先日、とある企業から届いたメルマガをたまたま読んでいたのですが、冒頭にそのメルマガ担当者の近況報告が書かれてありました。

大体こんな内容だったと思います。

「仕事でパソコンの画面を長時間見ることが多く、それ以外の時間もスマホをよく見ています。そのせいなのか、最近目が重たい感じがし、ゴロゴロした感じもあります。」

(文章はそのままではなく、一部変更してあります)

普段の生活でかなり目を酷使されているんだなあというのが伝わってきました。

(書いている人は)若い方なのかなあと思いながら読んでいました。

ドライアイの心配もあるし、きっと眼科に行くことにしたんだろうなと思っていたのですが、その続きを読むと・・・

ブルーライトカットメガネを買いました。
使うのが楽しみです!

そんな風に続いておりました。

「一度眼科を受診して涙液の状態を調べてもらったり、スマホを見る時間を積極的に減らしたりするなどして今の視生活を変えないと、余計にひどくなるのではないかな?」と少し心配になりました。

でも、そのメルマガを書かれた方は、ブルーライトカットのメガネで何とかなるかなと思われたようです。

また、つい先日のことですが、20代の若いお客様がメガネの相談に来られました。

近視や乱視もなく、裸眼でしっかり視力の出ている方だったのですが、度なしのメガネを使用されていました。

お話を伺うと、「最近、スマホを見る時間が多くて、すごく目が疲れるので、ブルーライトカットのメガネ(度なし)を買って使っている」とのことでした。

先ほどのメルマガの記事を書かれていた方と同じような対応ですね。

「パソコンやスマホを見ていて目が疲れるのは、ブルーライトが原因。だからブルーライトカットのメガネを使えば目の疲れは改善される。」

そんな風に思っておられる方が最近多い気がします。

特に10代や20代の若い方ほど、そんな風に考えている方が多いのではないでしょうか。

これは、メガネのレンズメーカや大手眼鏡チェーン店などが、「パソコン用メガネ」や「スマホ用メガネ」と謳って、ブルーライトカットレンズを大々的に宣伝したことが影響しているのではないかなと思っております。

同じ業界で働いているものとしては、少し責任も感じます。

確かに、ブルーライトはエネルギーが強く、目に有害な光ではあります。

他にも、寝る前にスマホの画面などから出るブルーライトを浴びることで、睡眠への影響が出ることも指摘されています。

個人差はあるのですが、ブルーライトカットのレンズを使うことで、パソコンやスマホなどの画面を見た時のチラツキが抑えられ、眩しさに対する目の疲労感を和らげる効果も期待はできます。

ただ、多くの人が感じている目の疲れ(特に若い方の場合)は、ブルーライトが主な原因ではなく(無関係とは言いませんが)、近い距離をあまりにも長時間見続けていることによって起こっている場合が多いのではないかと思います。

その場合にまずやらなければならないことは、目を休めることです。

遠くの景色を見たり(遠くを見ることで目はリラックスできます)、スマホを見る時間をできるだけ減らすことが大事です。

ところが、

「ブルーライトカットのメガネさえ掛ければ目の疲れは改善される」

そんな風に思って、今までと同じようにパソコン作業をしたり、スマホを長時間見ていると、ますます目の疲れがひどくなって取り返しがつかなくなってしまいます。

特にスマホは画面が小さいのでどうしても見る距離が近くなってしまいます。

見る距離が近くなると、ピントを合わせるための調節力もよりたくさん必要になります。

また、目を内側に寄せる力も必要になるので、目の負担が増します。

当店に来られるお客様には、「ウェブサイトなどの長い文章を読む場合は、スマホではなくてパソコンやタブレットなどの画面が大きいものをなるべく使って見て下さい」とお話させてもらいます。

画面が大きくなれば少し離して見ることができ、スマホの小さい画面を見ているよりは、目の負担も少しは軽減されます。

また、どうしても長時間の近業作業をしなければならない場合には、途中で窓の外の景色などを見たりして、目をリラックスさせることをおすすめしています。

ゲームなどに集中してしまうと瞬きの回数が減ってドライアイのリスクも高くなるので、あえて休憩する時間を作ったりするこもとても大切です。

眼鏡店でしっかり度数測定をしてパソコン作業用に作ってもらったメガネであったとしても、パソコンの画面やスマホを見る時間が長くなればやはり目は疲れます。

ブルーライトカットのメガネを買いに行く前に、こうしたことを意識して取り入れてみてもらえば良いと思います。

ただし、それでも良くならない場合には、早めに眼科を受診して目の状態を調べてもらいましょう。