最近増えているユニセックスフレームを選ぶ際の注意点

スタッフ今堀です。

洋服や靴を買いに行くと、大抵メンズとレディースで売り場コーナーが分かれていますが、メガネのフレームも服や靴と同じようにメンズやレディースがあります。

ただ、最近はメンズやレディースに分けないブランドも多くなり、男女両方が着用できるデザインやスタイル、いわゆるユニセックスデザインの洋服も増えているようです。

メガネのフレームも、最近は男女どちらでも掛けられるユニセックスのメガネフレームがかなり多くなっています。

今日のブログは、ユニセックスのメガネフレームとメンズ・レディースのメガネフレームとの違いや、ユニセックスのメガネフレームを選ぶ際の注意点について簡単にお話ししたいと思います。

少し長めの記事となっておりますが、最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

・昔はメンズ、レディースの区別がはっきりしていた

僕がこの業界に入った頃(大体15年くらい前)は、メンズフレームとレディースフレームが今よりも明確に分けられておりました。

メンズやレディースに分かれていないブランドでも、メンズラインやレディースラインという言い方で、同じブランドの中で別々にデザインされていることが多かったです。

その時代をよく知っているお客様だと、「男性はメンズフレーム、女性はレディースフレーム」という既成概念があるため、「これはユニセックスなので、男女どちらでも掛けられるようになっておりますよ」とお話しても、なかなかピンとこないという方もおられます。

今でもメンズ、レディースをしっかり分けている眼鏡ブランドもありますが、最近はあえて分けないブランドも多くなっております。

女性は女性らしいメガネフレーム、男性は男性らしいメガネフレーム、そんな固定概念が覆されつつあります。

ただ、それだけではなく、昔(景気が良かった頃)のようにたくさんメガネが売れなくなってきているので、男女どちらでも売れるようなサイズ感やデザインにすることで販売機会を増やしたい、そんな事情もあるのだと思います。

・ユニセックスフレームの特徴

ユニセックスのメガネフレームは、男女どちらでも掛けられるデザインやサイズ感になっています。

「男女で同じサイズなの?」と思われる方もおられるかもしれませんが、最近は男性でもほっそりしたお顔の方が多かったり、ジャストサイズよりはちょっと大きめのメガネを好まれる女性が増えていたりするので、意外と同じサイズでも掛けられたりします。

デザインに関しても、ここ数年はクラシックなデザインが流行っており、どちらかというとシンプルなデザインが主流となっております。

シンプルなデザインだと男女どちらでも使いやすいので、あえて性別で分けずにユニセックスとして発売されているようです。

ユニセックスフレームが急増した背景には、ここ数年続いているクラシックブームの影響もあったのかなと思っております。

男女どちらでも掛けられるようなサイズ感になっておりますが、テンプルに関してはレディースよりも長めのものが付いていることが多いです。

男女どちらでも掛けられるサイズ感にすると、どうしても男性サイズに合わせる必要があります。

男性サイズ(長め)なら曲げることができますが、女性サイズ(短め)だと男性が掛けた時にテンプルの長さが足りなくなってしまう可能性が高いからです。

実はこのテンプルの長さの問題はかなり重要なのですが、それについては後ほどご説明します。

・ユニセックスフレームを選ぶ時の注意点

・”可愛いらしさ”が不足気味で、カラーも結構地味めなものが多い

ユニセックスフレームは男性も掛けることを想定しているので、装飾性がほとんどないものが多いです。

上の写真は当店で取り扱っているレディースブランドの一つ、AKITTO(アキット)のフレームですが、レンズが入るリム部分にミル打ち加工が施されていたり、テンプルのデザインもすごくお洒落になっています。

こちらもアキットのメガネフレームで、テンプルエンドがすごく可愛らしいデザインになっています。

レディースフレームにはこういった可愛いデザインのものが結構多いです。

それに対しユニセックスフレームは、悪く言えば素っ気ないデザインが多く、レディースとして(女性をターゲットに)デザインされているものに比べると、華やかさや可愛らしさでは劣ります。

逆に可愛らしいデザインのフレームは苦手で、メンズのようなちょっとカッコいい感じのフレームが好きという女性の方には、ユニセックスの方がお好みに合うかもしれません。

また、レディースフレームの方が華やかなカラーが使われていることが多いです。

メンズフレームではあまり使われることがない、ピンク、パープル、グリーン、オレンジといったカラーもよく使われています。

それに対し、ユニセックスフレームの場合はブラック、ブラウン、グレーといった落ち着いたカラーが多いです。

僕は結構カラフルな服が好きなのですが、メンズコーナーに行くと地味な色ばかりでがっかりします(笑)

逆にレディースの服はいろんなカラーがあるので、見ているだけで何となく楽しいですよね。

・小顔の女性や顔の大きい男性にはサイズが合わないことも

一般に、メンズフレームは少し大きめ、逆にレディースフレームは少し小さめのサイズに作られており、ユニセックスはその中間のようなイメージになります。

男女どちらでも掛けられるサイズ感というと聞こえは良いのですが、お顔の大きい男性や小顔の女性など、平均的なサイズから外れる方にとっては使いづらいサイズ感となる場合もあります。

メンズフレームとして男性をターゲットにデザインされているフレームは、サイズも男性の目幅や顔幅に合わせて設計されています。

ブランドによってはかなり大きめのサイズを作ってくれていることもあり、目幅や顔幅が広い方の場合は、そういうフレームを使っていただいた方がサイズがしっかり合わせられます。

同様に、目幅がかなり狭い女性の方や小顔の女性の場合は、ユニセックスのフレームだと大きすぎる場合もあります。

レディースフレームの中には小顔の女性向けに小さめにデザインされているものもあるので、そういうフレームを使った方がお顔にぴったり合います。

当店は小顔の女性が来られることが多いため、レディースフレームの中でも小さめサイズのものがよく売れています。

他店でメガネを購入された女性のお客様の中には、明らかにお客様のお顔に対してサイズが大きいにもかかわらず、そこのお店がユニセックスフレームばっかりだったため、やむなくそれを購入されたという方もおられました。

どちらかというとセレクト系のお店で取り扱っているブランドはユニセックスなものが多く、意外とこういうケースは多いのかもしれません。

当店では女性をターゲットにデザインされたレディースブランドも取り扱っておりますので、小顔の女性に対してもその方のお顔サイズに合ったフレームのご提案ができます。

・テンプルの長さには要注意

ユニセックスフレームを選ぶうえで特に注意が必要なのが、テンプルの長さです。

意外と知らない方も多いのですが、メガネフレームはフレームによってテンプルの長さが異なります。

先ほども少しお話ししましたが、メンズフレームはテンプルの長さが長めになっており、レディースの場合はテンプルの長さが短めになっています。

ユニセックスの場合はその中間のような長さになっていることが多いのですが、人によっては中途半端な長さになる場合もあります。

耳の位置がかなり後方にある(横から見た時に目と耳がかなり離れている)男性の場合は、ユニセックスフレームのテンプルだとテンプルの長さが足りない場合があります。

逆に、耳の位置がかなり前方にある女性の場合は、テンプルの長さが長くなり過ぎて先端部分がだいぶ余ってしまいます。(上の写真)

長い場合は曲げれば良いのですが、耳の後ろに掛かる部分が長くなり過ぎてケースに収まらなくなってしまう場合もあります。

こういった方の場合は、メンズフレームやレディースフレームとしてサイズ設計されているフレームを選んだ方が、お顔に合わせたサイズのものを選ぶことができます。

当店で取り扱っているTAYLOR WITH RESPECT(テイラーウィズリスペクト)というブランドも、ユニセックスのブランドです。

最近は女性にもかなり人気が出ており、レンズサイズが少し小さめのモデルも発売されておりますが、テンプルの長さ自体は大きめのサイズのものと共通で、結構長めのテンプルが付いております。

耳の位置がかなり前方にある女性の場合はテンプルが長くなり過ぎてしまう場合があるので、実際に掛けてみて試していただいてから購入された方が良いです。

たまにあるのですが、女性のお客様でも耳の位置がかなり後方にあって、通常のレディースサイズだとテンプルの長さが足りないという方がおられます。

こういった方の場合は、レディースではなくユニセックスのメガネフレームをお選びいただくと、少し長めのテンプルが付いているのでちょうど良いサイズ感になります。

お顔のサイズに関しては個人差がすごくあるので、眼鏡店はユニセックスのフレーム(特に若者に人気のブランドに多い)ばかりではなく、メンズやレディースも合わせて、いろんなサイズのものを用意しておく方が本当は良いのだろうなと思います。

・当店のホームページではどんなブランドか一目で分かるようにしております

今年の夏に当店のホームページをリニューアルしたのですが、新しいブランド紹介ページでは、それぞれのブランドがメンズ、レディース、ユニセックスのどれになるのかが分かるようにしております。

その方がブランドのターゲット層やサイズ感もイメージしやすいのではないかなと思い、このようなかたちにしてみました。

興味があったら一度ご覧になってみて下さい。

この記事は私が書きました

スタッフ今堀
SSS級認定眼鏡士。ユーザー目線で書く(少しマニアック?)ブログ記事も人気で、ブログを読んで来店されるお客様も多い。