ツァイス オフィスレンズ、RoomタイプとNearタイプ。実際に両方使ってみて感じた違いは???

スタッフ長尾です。

先日のブログで少しご紹介しましたが、最近、ZEISS(ツァイス)Office Lens (オフィスレンズ)のモニター体験を始めました。

ツァイスのメガネレンズにはいろんな種類がありますが、オフィスレンズは室内での作業を快適にするために設計された室内用レンズです。

オフィスレンズは、見たい距離や作業の内容に合わせて3つのレンズタイプが選べるようになっております。

今回新たにモニターを始めたのは、一番手元が見やすいBookタイプです。

Bookタイプを使ってみた感想はあらためて別の機会にご紹介する予定なので、本日は以前から使っているRoomタイプNearタイプ、この2つのレンズを実際に使ってみて感じた違いについてお話したいと思います。

本題に入る前に前に一つだけ注意点がございます。

ツァイスのオフィスレンズをはじめ、他メーカーからも発売されている室内用レンズですが、その良さを実感できるのは、ある程度老眼度数が進んでからではないかなと思います。

個人差はありますが、大体40歳を過ぎると老眼の自覚症状が現れてきます。

ただ、40代の頃は近くを見るためのピント調節力はまだ結構あります。

そのため、老眼度数もそれほど強い度数が必要ではないため、パソコンの画面のように少し離れた距離を見るのであれば、遠近両用レンズでもそこまで不自由を感じることはありません。

50歳を過ぎると(特に50代半ばくらいになると)、遠近両用レンズでパソコン作業や近くを見るのが結構しんどくなります。

このくらいになると、室内用レンズの使いやすが実感できるはずです。

私自身も50歳を過ぎ、老眼度数が+2.00Dを超えたあたりから使い勝手の良さを実感しました。

以前にそのことを書いたブログ記事もありますので、興味のある方はこちらもご覧になってみて下さい。

そういうわけで、今回お話するツァイスのオフィスレンズについては、50代以降の方には共感していただけるのではないかと思います。

それまでの年代の方は、近い将来のための参考にしていただければ幸いです。

前置きが長くなってしまいましたが、RoomタイプNearタイプの違い(私が感じたこと)についてご紹介したいと思います。

※あくまでも個人の感想であり、全ての人が同じように見える訳ではないことはあらかじめご了承ください。

RoomタイプNearタイプ、それぞれの見え方について書いた記事もありますので、興味のある方はこちらもぜひご覧下さい。

先ほどもご覧いただいたイラストですが、ツァイスのオフィスレンズRoomタイプNearタイプは(Bookタイプは今回は省略します)、見える距離(手元からどれだけ離れた距離まで見えるか)が一番の違いになります。

その人の遠方の最高視力や度数によっても異なりますが、Roomタイプは大体4mぐらい先Nearタイプは大体2mぐらい先がはっきり見える範囲の限界となります。

余談ですが、オフィスレンズにはindivisual(個別設計)というグレードがあり、こちらにするとお好みで自分が見たい距離に合わせたレンズを作ることもできます。

たとえばRoomタイプとNeearタイプの中間の見え方のレンズを作るなんてこともできるようです。(ただし、なかなかのお値段です)

時々、お客様から「テレビが見たいんだけど、どっちのタイプがおすすめ?」と聞かれるのですが、どのくらいの距離でテレビを見ておられるかによっておすすめのタイプが変わります。

最近の液晶テレビだと3m以内で見ることが多いと思いますので、大抵の方はNearタイプで大丈夫だと思うのですが、たまに4mくらい離れてテレビを見ているという方もおられるので、そういう場合にはRoomタイプをおすすめしております。

私の場合、使用頻度が高いのは、Roomタイプです。

仕事中はもちろん、休日もこちらを使っている時間が多いです。

店の中であれば離れた所もそこそこよく見え、メガネをかけたまま店内を歩き回る事ができます。

お客様と一緒にフレームを選びながら店内を移動したり、椅子に座って伝票に記入する作業も難なくこなせます。

当店の検眼室の視力表は5m用のものを使っているので、視力表が結構遠いです。

お客様の視力測定をしている時でもRoomタイプなら振り返って確認することができます。(遠近両用ではないのであまり細かい指標になると見えないのですが)

Nearタイプだと大きい視標は大丈夫ですが、そこそこ小さい視標になると厳しくなります。

平和堂(店の近くにあるスーパー)でそれぞれのレンズの見え方を比べてみました。

平和堂石山店は入り口を入ると真っ直ぐな通路がのび、反対側の入り口まで約40mぐらいあります。(地図で確認)

Roomタイプのメガネを掛けて見ると、「通路の突き当たりもにドアがあり、出入りが可能なんだな」ということは何となくわかります。

ただ、Nearタイプだとそれが分かりません。

写真の正面に2人の女性が写っておりますが、それより向こうになるとぼやけておりました。

やはりNearタイプでの外歩きはちょっと厳しそうです。

Nearタイプは主にデスクワーク作業の時に使っております。

見える距離はRoomタイプに比べてだいぶ短くなってしまいますが、手元の見える範囲はかなり広くなります。

お店のノートパソコンを使ってメーカーから届いた伝票を入力をしたり、お客様のカルテ情報をパソコンに入力したりする時には、Nearタイプがすごく使いやすいです。

Nearタイプだと自然に画面が見られるのですが、Roomタイプだと画面をしっかり見るためにはちょっとあごを上げたくなります。

Roomタイプでもパソコン作業はできるのですが、Nearタイプだとより楽に作業ができます。

ちなみに、私は休みの日でも、「今日は外出せずに自宅で引きこもる」と決めた時にはNearタイプを一日中使っています。

狭い我が家は2m先が見えればそれで充分なのです(笑)

Nearタイプでも室内であれば十分歩く事はできると思います。(車の運転は絶対にNGです!)

手元作業用に単焦点の老眼鏡をお使いの方だとわかっていただけると思うのですが、老眼鏡を掛けたままだと遠くがボケボケで危なくて歩けないと思います。

Neearタイプなら冷蔵庫に飲み物を取りに行くとか、ちょっと席を外す時でもメガネを掛けたまま歩けるので、老眼鏡よりも便利だと思います。

接客業のように歩きまわることも多く、少し離れた場所もそれなりに見たいという方はRoomタイプ

椅子に座っている時間の方が長く、PC作業やデスクワーク作業が中心という方ならNeearタイプ

そんな感じでイメージしていただくと分かりやすいのかなと思います。

私は一応両方使っておりますので、「こういう使い方ならどう?」と直接ご質問いただければお答えできると思います。

(※当店でメガネをお作りいただいたことがない方からの電話やメールでのご質問にはお答えできませんのでご了承下さい。)