店頭に並んでいるメガネフレーム、実はこんな仕掛け(?)があります

スタッフ今堀です。

 

メーカーから新しいメガネフレームが入荷した際には、

キズなどがないかを調べるために検品作業を行うのですが、

当店ではこの段階であらかじめフレームの調整も行っています。

 

「これだと幅がきつ過ぎるだろうな」とか、

「鼻当てがこんな角度だとうまく鼻に当たらないだろうな」とか、

そういうことを考えながら必要な調整を事前に行います。

女性用のフレームであれば、

女性スタッフの長尾に実際に掛けてみてもらい、

鼻の当たり具合などを見ます。

 

 

もちろん、お一人おひとり顔には個人差があるので、

それだけでぴったりにはならないのですが、

そうやって事前にある程度の調整をしておけば、

ご購入いただいた際の調整が少なくて済み、時間も短縮できます。

 

ロードバイク(スポーツ用の自転車)に乗っているという方なら

多分ご存じだと思いますが、

ショップに並んでいるロードバイクは、

サドルがすごく高い位置になっています。

その方がディスプレイした時の見た目がカッコいいんですよね。

でも、実際には大抵の人はサドルを下げてもらって、

乗りやすい高さに調整し直す必要があります。

(多分、調整がすぐにできるのでそれでも大丈夫なのでしょう。)

 

これと同じことがメガネフレームの場合にもあります。

 

実は、メーカーなどから入荷した段階のフレームも、

写真を撮る時やディスプレイした時の見た目が重視されていて、

「このままではほとんどの人が掛けられないだろうな」

と思えるような状態のフレームも結構あったりします。

特に海外のブランドのフレームは大抵そんな感じです。

(鼻の高い欧米人なら問題ないのかもしれませんが・・・)

 

 

↑たとえばこちらのフレーム。

鼻に当たる鼻パッド(透明のパーツです)の角度に注目下さい。

真上から鼻を見た時に、ほとんどの人の鼻は、

付け根にかけて広がった形になっているので、

奥の方をもう少し寝かせるようにして角度を付ける必要があります。

 

 

右側の鼻パッド(画像では向かって左側)を調整してみました。

鼻パッドに角度が付いたのが分かるかと思います。

これだけでも、なんとなく鼻の形が見えてくる気がしませんか?

 

 

反対側から見るとこんな感じです。

右側の鼻パッドの鼻に当たる面が見えるようになっています。

 

今回は鼻パッドの調整を例に出してみましたが、

こんな感じで事前にフレームの大体の調整をしています。

事前に調整をある程度行っておくことで、

実際にお客様にそのフレームをご購入いただいた際に、

全く一から調整するよりも作業が少なくて済みます。

 

さらに、もう一つ目的があります。

 

仕入れたままのフレームを調整せずにそのまま並べておくと、

そのフレームを試着してみて掛け心地が悪かったお客様が、

「これは私には合わない。」

そんな風に判断されてしまうことがあるからです。

 

「後から調整できますよ」といくら説明させてもらっても、

最初に掛けた時のフィーリングが悪いと、

「このフレームはダメ。私には合わない。」

そんな風に思いこまれる方が結構おられたりします。

 

ちゃんと調整すれば気に入ってもらえるかもしれないのに、

入荷時のままの状態だったがために拒否されてしまうと、

そのフレームが可愛そうですよね。

なので、そういう事態にできるだけならないように、

検品の時にあらかじめ大体の調整を行っています。

 

もちろん、最終的にはお客様のお顔に合わせて調整しますよ。