スタッフ今堀です。
お店でメガネを作る際には、
お客様の視力や度数を測定するのですが、
それ以外にもいろんな目の機能(視機能)をチェックすることがあります。
その時に僕が使っている道具をご紹介したいと思います。
本日ご紹介するのはこちらの道具です。
一般の方はまず見たことがない道具だと思います。
棒の先に穴が4つ付いていて、穴の中にはレンズが入っております。
レンズの度数は同じなのですが(上の写真では2.00D)、
棒を軸にして片側にはプラスのレンズが入っており、
反対側にはマイナスのレンズが入っています。
上の写真では、上側2つがマイナスレンズで、下側2つがプラスレンズです。
棒を持ってくるっとひっくり返すことで、プラスとマイナスが反対になります。
ちなみにですが、こちらの器具は米国製です。
アメリカにはこういう専門的な器具を販売している会社があって、
そこの通販サイトを使って購入したものです。
どんな風に使うかと言いますと、
これを目に当てて手元用の小さい視標を見ていただきます。
次に、ひっくり返して反対のレンズで見てもらいます。
一瞬ぼやけるのですが、しばらくするとピントが合います。
これを繰り返して時間内で何回ピント合わせができるかをチェックします。
(このテストはメガネを作りに来られた方全員にやるわけではなく、
度数測定をしていてちょっと気になった方にだけ行っております。)
目の中には水晶体という組織があります。
近くを見る時にはこの水晶体の厚みが変化し、
目の屈折力が増すことでピントを合わせることができます。
これを「調節」といいます。
見たい物との距離によってどれくらい調節を入れたら良いかを脳が判断し、
自動的にピントを合わせてくれています。
カメラでいうところのオートフォーカス機能ですね。
先ほどの検査器具を使ってプラスとマイナスのレンズで交互に見せると、
ピントを合わせるために調節を入れたり緩めたりという反応が起こります。
この検査をすることによって、
目のピント合わせがスムーズにできているかを調べることができますし、
どちらかのレンズに対する反応が悪い場合には、
調節を入れる方か緩める方、どちかに問題が起こっていることが分かります。
10代や20代の若い人であれば、調節を入れる力が十分にあります。
本来ならスムーズに調節を入れたり緩めたりすることができます。
(それが次第に出来なくなっていくのがいわゆる老眼です。)
ところが、近くを見る時間が多い方の中には、
調節をうまく緩めることができないという方もおられます。
そういう方にはトレーニング目的でこの検査を行ってもらうこともあります。
ちなみに、僕が眼鏡学校の学生時代にこの検査をやった時には、
どちらのレンズにも問題なく反応できていたのですが、
先日やってみたら、マイナスレンズでピントを合わせるのが大変でした。
調節がなかなか入れられないということなのですが、
(要するに調節を入れる力が衰えて来ているということです)
だんだんと老視(いわゆる老眼)になってきているようです。
それを自覚するにも良い検査です(笑)
タイトルは7つ道具になっておりますが、
あらためて書き出してみたら、6つしか出て来ませんでした(笑)
もしかすると、6つ道具になるかもしれませんが、
また順番にご紹介したいと思います。