HOYA史上最高峰レンズ「HOYALUX 極(きわみ)」モニターしました【後編】

スタッフ長尾です。

HOYAの新しい遠近両用レンズ、HOYALUX 極(きわみ)をモニターすることになり、実際に使用してみた感想を先日のブログで書かせていただきました。

(あくまでも私個人の感想なので、人によって見え方や感じ方は違うとは思いますが、メガネのレンズ選びでお悩みの方のために何らかのお役に立てれば良いかなと思って書いております。)

実際に自分自身で使ってみましたが、遠方から近方までかなり自然な見え方で、さすがHOYA史上「最高峰」のレンズというだけのことはあるなと思いました。

ただ、このレンズさえあれば何もかもが快適に見えるかというと、残念ながらそうはいかないかなと思います。

「最高峰」のレンズにケチをつけるわけではないのですが、遠近両用レンズなので不便を感じるシーンもあります。

今回はその辺りのことをお話したいなと思います。

今回私がモニターしたHOYALUX 極(以下極)ですが、HOYAの他の遠近両用レンズ同様、3種類のレンズタイプが選べるようになっております。

  • Field(フィールド) 遠くが見やすい遠近両用タイプ
  • City(シティ) 中近の見え方を重視した遠近両用タイプ
  • Room(ルーム) 中間と手元が見やすい室内用タイプ

今回私が選んだのはField(フィールド)タイプなので、3種類のレンズタイプの中では一番遠くが見やすくて、車の運転などにも向いているタイプになります。

ただ、その分、中間や手元の見え方は一番悪くなってしまい、特に室内での使い勝手が若干悪くなってしまいます。

ちなみに、極のField(フィールド)タイプの場合、ライフスタイルに合わせてさらに細かいデザイン(12種類)が選ばれるようになっております。

他の遠近両用レンズのField(フィールド)タイプもいくつかレンズデザインがあるのですが、ここまで細かく選べるのは極だけで、さすがハイエンドレンズという感じです。

選んだタイプがField(フィールド)タイプということもあり、自宅の部屋(庶民なので部屋はすごく狭いです)で使うと、見にくさや使い勝手の悪さを感じることがあります。

たとえば、私は冷蔵庫のドアや部屋の壁にメモ書きなどを結構ペタペタと貼っているのですが、目の高さくらいの位置に貼ったメモを見ると結構辛いです。

遠近両用レンズを使った経験がある方ならご存知だと思いますが、遠近両用レンズは一枚のレンズの中に様々な距離を見るための度数が入っております。

Field(フィールド)タイプの場合、自然に正面を見た時の目の位置が、遠くがしっかり見える度数になるように設計されています。

そのため、ちょうど目の高さに貼ってあるメモを見る場合は、遠くがしっかり見える度数を通して見ることになります。

私は老眼があるので、その状態でメモを見ると文字がぼやけてしまいます。

極に限らず、遠近両用レンズは近くを見るための度数がレンズの下方部分に入っています。

本やスマホの画面を見る時は自然に視線がレンズの下部分を通過するのですが、正面に貼っているメモの文字をしっかり見るためには、無理やり顎を上げた姿勢で見なければなりません。

遠近両用レンズを使い慣れている方にとっては当たり前の話なのですが、いくらハイエンドの高価なレンズであっても、すべての距離がラクに見えるというわけではありません。

ちなみに、近視の目の方であれば、メガネを外したり、跳ね上げ式のフレームを使うことで文字を見ることができますが、私は遠視+老眼なのでメガネを外しても全然見えません(汗)

モニター開始1~2日ほどは極だけで過ごしてみました。

家の中や店での作業中は結構近くを見ることも多いため、作業によっては見づらかったり、顎が結構疲れました(笑)

結局、通勤の行き帰りには極のメガネを使い、仕事中や家に帰ってからは室内用レンズの入ったメガネに掛けかえるようになりました。(家の中で家事をする時は室内用レンズは本当に使いやすいです。)

「もしかして一本のメガネだけで日常生活が過ごせる???」とかすかに期待を抱いてみましたが、やはりメガネの使い分けは必要でした。

グレードもお値段も最高峰ということで、「このレンズさえあればどんな場面で快適に見える!」と誤解される方もおられるかもしれないので、こんなお話をさせていただきました。

遠近両用レンズとしては近くが大変見やすいのですが、室内での作業では室内用、長時間のパソコン作業ならデスクワーク用といったかたちで使い分けていただいた方が、より快適に過ごしていただけるかなと思います。

「どんなレンズを使ったら良いの?」とお悩みの時は私たちスタッフまでお気軽にご相談ください。

この記事は私が書きました

スタッフ長尾
眼鏡店で働いたことがきっかけで自分が遠視だということが分かり、メガネを使い始める。
レンズによる見え方の違いについて関心が高く、いろんなレンズメーカーのレンズを自らモニター体験し、自分で使用してみた感想をブログで紹介している。