メガネのサイズ選びは意外と難しい。やっぱり実際に試着してみるのが一番です

スタッフ今堀です。

洋服だと必ずサイズを確認してから購入されると思うのですが、メガネのフレームの場合はサイズなんて気にせずに、見た目(レンズの形やカラー)だけで選ばれているという方も結構多いのではないでしょうか?

メガネのサイズ表記方法が分かりにくいということもありますし、洋服と違って自分に合うサイズがそもそも分からないという方も多いのかもしれません。

今日はそんなメガネのサイズ選びについてお話ししたいと思います。

最近、当店でメガネをお作りいただいたことがきっかけで、「メガネが好きになった」と言ってくださるお客様が増えております。

メガネの面白さを知って、2本目、3本目のメガネにチャレンジされる方も増えて来ました。

「好きこそものの上手なれ」という言葉もありますが、メガネが好きになって興味が湧いてくると、自分でネットやSNSなどでいろいろ調べてみたくなります。

そんな感じでいつの間にかメガネのことにすごく詳しくなっておられるお客様もおられます。

インスタなどでブランドの新作をご覧になられ、サイズ表記もしっかりチェックされて、「今度のあのモデルは私にはちょっと大きすぎますか?」と僕らに質問して下さる方もおられるほどです。

メガネのサイズについて簡単にご説明すると、横方向についてはレンズ幅と鼻幅があり、縦方向については天地幅があります。

天地幅という言葉は聞きなれないと思いますが、レンズの上下サイズのことです。

レンズ幅と鼻幅を足したものをフレーム幅と呼び、これが一般的にはメガネのサイズとしてテンプルやカタログなどに表記されております。

※天地幅やテンプル長さについては、ブランドによっては表記していない場合もあります。

余談ですが、TAYLOR WITH RESPECT(テイラーウィズリスペクト)の場合、天地幅はもちろんですが、フレームに使われている素材や表面処理の種類まで公式サイトに表記されています。

一般の眼鏡ユーザー様にとってはそこまでの情報は必要ないと思うのですが(笑)、こういうところにもデザイナーさんのこだわりが反映されております。

興味のある方は一度ブランドのサイトをご覧になってみて下さい。

(フレームの重量も表記されておりますが、たまに違っていたりするので(笑)その点はご注意下さい)

話を戻しますが、このブログでもメガネのフレームを紹介させていただく時に、フレームのサイズを表記させていただいております。

ただ、天地幅やテンプルの長さを表記していないブランドも結構あるので、正確なサイズが分かるものだけを表記させていただいております。

フレーム幅(レンズ幅と鼻幅を合計したもの)が広い(数字が大きい)ほど、大きいサイズということになります。

昔(といっても10年くらい前)はメンズとレディースが分かれていることが多かったので、サイズを見ると「これはメンズ用だな」と判断できました。

ただ、この頃は性別問わずに掛けられるユニセックスデザインが多くなっており、サイズも同じようなサイズのものが多くなりました。

ところで、眼科で処方される眼鏡処方箋を見ると、度数ともに必ずPD(瞳孔中心間距離)というものが記入されております。

当店で度数を測定する場合も必ずPDを計測するのですが、これは何の情報なのかというと、分かりやすく言えば目幅のことです。

このPDに合ったフレーム幅を選ぶというのが、一番スタンダードなメガネフレームのサイズの選び方です。

一般には、PDより少し広めのフレームサイズを選ぶ(レンズの中心より若干目が内側にある)のが理想的と言われております。

僕らもお客様のフレーム選びをお手伝いさせていただく場合は、まずはお客様のPDから合うサイズのフレームをおすすめさせていただいております。

ただ、人によっては顔に対して目が内に寄っていたりすることもあるので、PDだけで合わせてしまうとサイズ感が合わない場合もあります。

僕自身がそうなのですが、男性の標準的なPDよりもかなり狭いため、PDに合わせると女性向けのサイズしか選べなくなってしまいます。

でも顔自体は大きいので(要するに目や鼻のパーツが顔の内側に集まっている)、そういうフレームだと顔に対して小さくなり、バランス感が悪くなってしまいます。

そういう場合には、PD(目幅)ではなく、顔のサイズに合わせてフレームを選ぶというやり方もあります。

このやり方については以前にスタッフ長尾が紹介しておりますので、気になる方はこちらをご覧下さい。

ところで、これまでお話しして来たフレームの選び方は、正面から見た時の目幅や顔幅に合わせたフレームの選び方になります。

靴でたとえるなら、足の長さ(つま先からかかとまで)でサイズを選んでいるのに近いのかなと思います。

でも、靴の場合でもそうですが、長さがぴったりのサイズを選んだにもかかわらず、試着してみたら横幅がきつかったり、足の甲の部分がきつく感じることってありませんか?

僕は靴のサイズは26.5なのですが、メーカーや靴の素材によっては27(ちょっと大きめ)になったりすることもあります。

少し前のブログで、メガネのフィッティングの際にはお客様のお顔の幅を計測するという話をさせていただきましたが、正面から見ている分にはほっそりしたお顔をされているんだけれど、計測してみると意外とお顔幅が広い方も結構おられます。

日本人は上から見た時に丸い形の頭をしている人が多いらしく、顔側よりも頭の横の部分で幅が広くなることが多いです。

そのため、正面から見た時はお顔にジャストサイズのフレームでも、掛けた時に頭の横側が圧迫されて窮屈に感じることもあります。

先ほどの靴の場合と同じで、サイズは合っているんだけど掛け心地の悪いメガネということになってしまいます。

この点については、テンプル幅を調整することで解決する場合も多いのですが、フレームによってはテンプル幅の調整ができないタイプのものもあるので、購入する前に確認する必要があります。

フレームサイズを目安に選んでいただくこと自体は間違っていないのですが、全く同じサイズのメガネでもブランドや素材によって掛けた時のフィット感が全然違ったりします。

なので、実際にお店で試着してみて、そのうえでプロのアドバイスを聞く、やはりこれが一番かなと思います。

ネット通販などで購入すればお店まで行かなくても良いので楽なのですが、購入後に後悔しないためにもできればお店で一度は試着してみていただくことをおすすめします。