スタッフ今堀です。
僕は右足に比べて左足の方が大きいのですが、
以前、靴を買う時に右足だけで合わせて、
「サイズはこれでちょうど良いな」と思って買ってしまい、
結局左足の方がきつくて履けなかった苦い思い出があります。
人間の身体はきれいに左右対称になっているわけでなく、
結構右と左で違っていたりします。
顔についても同じです。
たとえば、耳の位置も左右で違うことが多いです。
メガネのフィッティング(調整)では、
先セルと呼ばれる耳に掛かる部分の調整もしますが、
耳の付き位置が左右で異なる場合には、
当然、曲げの調整をする位置も左右で変わってきます。
こちらは顔の横幅を測定するときに使用しているツールですが、
耳までの長さも計測することができるようになっています。
実務ではあまり使用していないのですが、
目盛りが付いていて分かりやすいので、
こちらを使って説明させていただきます。
目盛りの数字にご注目下さい。
こちらが左側になります。
反対の右側です。
目盛りを見ると、左よりも短いのがお分かりいただけると思います。
耳までの距離を左右で比べた時、
右の方が短く、左の方が長いということになります。
右の耳の方が、左の耳よりも前方にあるともいえます。
(顔が全体的に斜めに歪んでそうなっている場合もあります。)
置き方が悪くてちょっと斜めに歪んでいますが、
耳に掛かる部分の位置が左右で違うのが
お分かりいただけるかと思います。
程度の差こそあれ、これは結構よくあることです。
余談ですが、
子ども用メガネのトマトグラッシーズというフレームは、
このようにスライド式で位置を決めることができます。
左右で耳までの長さが違うお子さまの場合、
当然、左右で穴の位置が異なります。
実際にはそういうお子さまがほとんどです。
工場から出荷されたフレームは、
先セルの曲げ位置は左右で同じ状態になっています。
それをお客様の耳の位置に合わせて調整するのが普通です。
ご自身のメガネを見た時に
先セルがきれいに左右対称になっていないと、
「これ、不良品じゃないのか?何という店だ!」
そんな風に思われるかもしれませんが、
実はお客様の顔にきちんと合わせて調整してくれている
良心的なお店である可能性もあります。
必ずしもメガネの調整の仕方は左右対称ではない。
なぜならほとんどの顔が左右対称ではないから。
そんなことを覚えておいていただけると良いかなと思います。