スタッフ今堀です。
40歳を過ぎた頃から老視(老眼のこと)が始まるので、
近くを見るためのメガネが必要になる方が増えます。
いわゆる老眼鏡ですね。
最近では100円ショップなどでも既製品の老眼鏡が販売されているので、
老眼鏡=既製品と考えておられる方も多いのですが、
老眼鏡の度数は人それぞれ異なりますので、
自分の目に合ったものをちゃんと作っていただく方が良いと思います。
老眼鏡の度数を決めるためにはいくつかの情報が必要になります。
①遠くを見る時の度数
その人の目が近視なのか、遠視なのかによって老眼鏡の度数も変わります。
(左右で度数が違うという方がほとんどなので、
左右の目にそれぞれに合った度数にすることができるのも
眼鏡店で老眼鏡を作るメリットです。
また、乱視が強い方の場合には乱視を補正することもできます。)
②年齢
意外かもしれませんが、年齢も老眼鏡の度数に関係します。
個人差はもちろんあるので、あくまでも目安ではありますが、
老眼鏡の度数を決める時にはその方の年齢も参考にします。
メガネを作る際に、お客様の年齢を確認しておくことはとても大事なのです。
(決して興味本位で年齢をお尋ねしているわけではありません。)
③見たい物や見たい文字の大きさ
最近は新聞の文字もだいぶ大きくなって読みやすくなっていますが、
比較的大きな文字を読む場合はそれほど強い度数は必要ありませんが、
辞書のように細かい文字を読みたいという場合や、
刺繍などの細かい作業をされる場合には強めの度数が必要になります。
こうしたことを考えながら近業用メガネ(老眼鏡)の度数を考えていくのですが、
他にももう一つとても大事なことがあります。
それは、作業距離です。
本を読んだり、近業作業をする場合に、
どのくらいの距離でその作業をするかは人によって違います。
もちろん、作業の内容によっても作業距離は変化します。
たとえばお客様が読書用のメガネを作られるという場合、
本を目からどれくらい離して見られるのかをチェックします。
店でもメジャーを使って測定しています。
女性に比べると、男性の場合は腕が長いことが多いので、
作業距離は少し長めになったりします。
今まで老眼鏡を我慢して使わなかったという方や、
弱めの老眼鏡をずっと使ってこられた方の場合には、
少し離して見るクセがついてしまっていることも多いので、
こういう場合も作業距離が少し長めになっていたりします。
度数測定の時に測定した度数をもとにして、
作業距離が短めなら少し強めの度数に変えたり、
作業距離が長めなら少し弱めの度数に変えたりして調整をします。
僅かなことではありますが、メガネの使いやすさに影響しますので、
しっかりと作業距離を確認することが大事になります。
たまに眼科の処方箋を持って来られるお客様で、
処方箋通りの度数で本などを見てもらうのですが、
「きつくて掛けられない」と言われる方がおられます。
眼科で測定された度数が間違っているということではなく、
ご本人にとってのちょうど良い作業距離と、
検査した時の距離が違うことが原因で起こる問題がほとんどです。
眼科で老眼鏡用の処方箋を出してもらう場合には、
自分がどういうものをどの位の距離で見たいのか
事前に先生にしっかり伝えて処方箋を書いてもらって下さい。
(測定時に自分はこんなに近づけて読まないと感じたら、
それをきちんと伝えた方が良いです。)
そのためにも自分がどのくらいの距離で見たいのか、
自分の作業距離を意識しておくことが大事です。